nawakana’s diary

徒然日記

母と父

父は四肢麻痺。加えて、脳の一部が壊死している。そんな状況だから自分で食べたり用を足したりすることが充分にはできない。

そして記憶も曖昧だ。朝「出かけるよ」と伝えても夕方には忘れてる。

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そんな父なのに、なぜか母との掛け合いが小気味良い。朝から晩まで小さいことで、なんだかんだと言い合っている。

 

父「今日は〇〇(姉)は帰ってこんだか?」

私「今日は△△(姉が一人暮らし始めた場所)だよ」

父「今日はこんなご馳走があるのに」

といって、目の前の鯖や煮物を見回す。※ 父は基本は胃瘻(液体注入食)なので、ほとんど食べることができません。

母「何回言うだいな今日は帰ってこんでー。あっちで頑張っとるだが」

父「いつ帰ってくるだ」

私「金曜だよ(今日は水曜)」

父「じゃあ帰ってきた時にこれやぁ(といって今日のご飯を指す)出したれ」

母「やだわいな。なんで同じの出さなあかんだあ。わたし(1週間のうち)同じの食べたないわ」

父「“わたし”は食べんでええ」(笑)

私「おぉ、(父さん認知だしわかってないと思っていたけれど)言うねえ」

母「言うねえ」

 

毎日こんな感じだから、私は実家で安らぎをえて、少しずつ心が回復しつつある。実家という存在がほんとにありがたい。ずっと感じてこなかったけれど、今になってようやく身に沁みてる。

あと地味に、母の作ったご飯をサラッと「ご馳走」と表現した父って素晴らしいな、と感じた。